蚤の市で出逢うVALLAURIS窯は,緑釉や黄釉の南仏らしい素朴な土の器。
料理に香りが移らないクオリティーの高さで知られたらしい。
実際に昔のVALLAURIS窯の器は,民藝を彷彿させる良い手のものが多く
黒オリーブやシェーブルなどのアミューズを盛りつけてもぴったりだし
何より使って楽しく,優しい心持ちになれる土の力がある。
ヴァロリスの町は南北はお土産もの通りで
東西は素敵な風情の路地が多い。
町の広場の植木鉢もヴァロリス窯。
ヴァロリスと共に南隣のゴルフジュアンの町の刻印もある。
近年の特徴はピカソ以降,アーティストが多く住み着いて
昔の焼き物をそのままなぞるのでは無く独創的な器作りが行われている。
マダムは日本の本にも載ったそう。近くにアトリエがあるのよって。
くすくす。ぼくもヴァロリス窯です。
せっかく訪れたのでお土産を買おうと思ったのだけれど。
量産品ばかりで心に響くものが無い。
そして・・・昔のヴァロリス窯の名残さえも何一つ見つけることの出来ないまま
この町を後にした。
ヴァロリスのわずかなお土産は・・・
マブレブの人やお店が多かったので
チュニジア菓子のお店で,口の曲がるほど甘い蜂蜜とくるみのお菓子を買うことだった。
そして,アンチーブとニースの蚤の市で昔のヴァロリス釜の器を手にとって
現代物とは違う土のぬくもりの様なものを感じることだった。