アヴィニョン近郊の タラスコンやボーケールは 古くからの小麦の産地。
100年以上続く 薪で焼くパン屋さんも ラングドックやプロヴァンスの田舎町にはまだ多く残っていて 小麦の産地の名前を冠したパンを今でも食べることができます。
観光客はあまり行くことのないタラスコンの街をはじめて知ったのは
ドーデの「風車小屋だより」で。
怪獣タラスクじゃないですよー
大好きなお話しで 今でもタラスコンには4つの風車小屋が残っており その中の一つがおじいさんの風車小屋だといわれています。
その土地を通るだけで ものがたりが浮かんできて
いつでも しんみり わくわくできるって 人生の大確幸です!
そういう小さなことを掌で少しづつ集めて暮らしたら 毎日がとても幸せ
で豊かになりそうです。
襤褸好きなので、フランスでも襤褸を見たら 愛おしくなって買わずにはいられません。洋服以外に フランスの襤褸で面白いのが 小麦などの雑穀袋の襤褸。
昔 タラスコンやボーケールの小麦農家や風車小屋で使っていたかも・・・と
思うと わくわくします。
古手の手紡ぎ手織りのシャンブルリネンで作られていることが多く
働く貧しい労働者の 働いた跡の見て取れる布。
こういう布を見て触ると ああ働くって尊い事なのだと思うのです。
jute(黄麻)も多く使われていました。
パッチも修復跡も全部好ましく思います。
ロゴは薄れてとれかかっているのに 布にはまだ力があるのです。
あああ 好き。
日本でいうと さしずめ昔の米袋を眺めては嬉しく思っている状態でしょうか。
がおーー