このスカーフを譲って頂いた日の午後、
近所に住むチャーミングなおばあちゃん女優さんが遊びに来て・・・
彼女が 複雑で エレガンスの極みの様な
凄みのある素敵な香りを纏っていたので
「その香水 あなたにとても似合っています」と伝えたら
「これはね、JEAN PATOUの1000と
Annick Goutalを
上半身と下半身 別々につけているのよ」と
ナイショの秘密を打ち明ける子供のように 耳元で
こっそり教えてくれました。か・かわいい ^^
ある時期 世界で一番高価な香水といわれていて
手にしたことも もちろん買おうと思った事も
なかったJEAN PATOUの1000。
こんな大人の良い香りだったのですね。
今ももう作られていなくって
作られていても私でも買えないのですが
おばあちゃんになって 白髪になって 目も耳もどこもかしも
ポンコツになった頃に 身に纏ったら素敵だなって そう思いました。
このスカーフと その時の楽しかった時間や香りがクロスして。
「ミル」とスカーフに名付けました。笑
19世紀後期頃の 輸出用に作られたフランスもの
だと思います。
この手彩色の儚げな色の感じが とても良くって。
コットンなのに ちとエレガンスが過ぎやしませんか?
19世紀後期以降でも 手仕事でこんなに丁寧に作られた布が
存在することがうれしくって。
お日様の元や 日陰に置いては その美しい色のバランスを
ずっと眺めていました
ミルの事を教えてくださったマダムに
その日お庭で一番美しかったお花を摘んで
麻糸できゅっとしばって花束にして 差し上げる
あら 人の家の庭だったわ・・・おほほほほ
今の日本と同じくらい暑かった7月のプロヴァンスの夏は
帽子やスカーフを被らないと花摘みもできない程でした。